観たもの(展覧会)

2016年8月29日 (月)

「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」 江戸東京博物館

Yokai

 前々から行きたかった江戸東京博物館。
なかなか行く機会がなかったんですが、今回は「大妖怪展」で俄然行く気になった上、家族が招待券をもらってきてくれたのでお出かけ。
それでも会期ギリギリw
そして、いざ行って見ると思ったより近かったってのもお約束。
常設展も面白そうで次回は必ずじっくり見に行くぞ、と決意、もいつも通り。

 前期と後期で一部展示物の入れ替えがあったので北斎の天狗とか見られなかったものもあったけど、江戸期の掛け軸・巻物から始まって浮世絵、絵草子など。
幽霊画あり錦絵あり。

 浮世絵は以前大田美術館で特集してたときに見たものとか、国芳や芳年が多かったので見覚えのあるものが結構あったけど、掛け軸の幽霊画はほとんどが初めて。
怖いというより儚げな幽霊が印象的。

 目玉の百鬼夜行図はワタシにとっては肝心の琴のところがすれているので筝なのか琴なのかがイマイチわかりにくい。形は筝っぽいんだけど、お柱が書いてないんだよね。そうすると琴なんだけど。
全体的に付喪神は物を乗っけた獣って感じで今のイメージの付喪神っぽくない。
琵琶がかろうじて琵琶本体に手足が生えた感じだけど。

 今回絵草子もたくさんあったんだけど、デフォルメして描くとすでに15・6世紀あたりで今の漫画の雰囲気がある。
現代の漫画を見てると同じキャラの絵を描いても国民性(民族)が出てると思うんだけど、この頃のデフォルメにすでに日本人的な感覚があるんだよね。
日本人にはアメコミみたいな絵は描けないし、日本のイラストをそっくりに描いたつもりでも日本人以外だとちょっと違うんだよね。で、その差異が台湾人と中国人と韓国人でも違う。
その原点がすでにこの頃にあるってのに驚き。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年8月10日 (水)

「伊丹十三記念館」 松山

1607301

 伊丹さんの記念館が開館した話は知っていたけど、行く機会はないだろうな、と思ってました。
で、ひょんなことから松山へ行くことになり、ちょっと時間があるのでどこへ行こうかと調べたとき、最初に思い浮かんだのがここ。

 中学だったか高校だったか。伊丹さんのエッセイを読んだときの衝撃はかなりなものでした。
いまでも私の基本的なスタンスはかなり影響を受けていると思う。
はじめて見た(読んだ)「洗練された大人」だったと思っている。

 まず、記念館に入る前のガレージでしばし佇む。
ベントレー!
伊丹さんは英国車がお好きだったなぁ。エッセイでもロータス・エランの話を書いてたし。
埃に指で書く注連縄には笑ったなぁ。
で、記念館に入ってすぐの宮本信子さんのビデオメッセージを見て、彼女の震える声に一緒にうるうる。

1607302

自筆の原稿を眺めたり、あのイラストの原画を見たり、楽器(ヴァイオリンsign01)や楽譜や本のコレクション、ビデオのコレクション、とゆっくりみて。

 建物は中庭のある真四角な形。
中庭に植えてあるこの木の下で伊丹さんが寝そべって本を読んでいるんだそうですよ。
さすがにこの日はちょっと暑かったけど、春秋にはとても気持ちよさそう。

 で、その中庭を眺めながらカフェでお茶。
カフェの名前はタンポポ。
ここにも壁に映画の撮影中のスナップなどかけてあります。

1607303

 アイスコーヒーとチョコレートケーキ。
チョコレートケーキの形は建物と同じ。
中庭の木はミントの葉っぱ。
とても居心地のいい空間でした。

伊丹さんの名前にちなんだ13のコーナーの展示。
もちろん猫のコーナーもあり。
自宅に招待するような、というコンセプト。
それらが交じり合って居心地のいい空間になっているんですね。
どこに書いてあったかは忘れたけど「宮本さんが自宅に帰ってきて雑然とした居間でモノを掻き分けながら自分の椅子にすわり"やっぱり家が一番"という」という文章を思い浮かべてしまいましたよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年4月15日 (金)

「国芳イズム - 歌川国芳とその系脈」 練馬区立美術館

Kuniyoshi_2

 
 2年ぶり2度目の練馬。
国芳はいくつかの作品は観たことはあるけど、これだけまとまったのは初めて。
今回はお弟子さんの作品も同時に展示されている。

 がしゃどくろの絵や役者絵は観たけど、今回面白かったのは水滸伝。
水滸伝の絵か本を見たのか、想像で描いたのかはわからないけど、中原の衣装そのままに見えるものだったり、どう見ても日本の衣装だったり。
ま、ゾウや虎もあんなふうになるんだから実物を見ても同じにはならないよね。
他にもなかなか残っていない団扇絵も何枚か展示されてた。
団扇じゃ消耗品だもんね。扇面よりもっと丸い団扇の形に描かれた絵は構図もその形に合せてあるので斬新。

 そしてお弟子さんの絵。
月岡芳年なんかは新聞錦絵で有名だし作品も沢山あるけど、確認されているのが1枚しかないお弟子さんもいて、その1枚が展示されてる。

 次のエントリーに書くけど、この日のイベントでちょっとトラブルがあって学芸員さんが時間稼ぎに講義してくれると言うちょっとラッキーなことがあって、その中で国芳はお弟子さんが沢山いたけど、名前だけの人もいたので確認されているのは20数名(28…だったかな)。
そのほとんどが今回展示されているそうだ。

 展示最後のコーナーにはこのコレクションの持ち主の画家・悳俊彦の油彩が何点か。
照明を抑えた展示室でそこだけくっきり浮かび上がるような光に満ちた写実的な絵で好きなパターンでした。
同行者とこの手の絵は広い壁面にたっぷり余裕を取って、ほかのものが目に入らないように飾りたいね、と意見が一致。最低20畳くらいの部屋の1面を全部空けないと飾れないな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年3月16日 (水)

「魔女の秘密展」 ラフォーレミュージアム原宿

160312

 なかなか時間が取れなくてやっと最終日前日になって出かけた。
なのでそれなりの混雑。

ラフォーレはそれほど広くないので、博物館レベルではなくてデパートの催事場レベル。
結論からいうと中身もそれなり。

テーマが絞りきれていないというかファンタジーと史実がごっちゃ。
序盤の文章も具体性にかけてたし。
会場のディスプレイがブリタニカあたりを拡大コピーして張り付けた本を並べた書棚にわざとらしいくもの巣。
しかも展示物の説明に素材が表示されてない。図録には書いてあったみたいだけど。

後半の再現ドラマみたいなのも要らんわ。
と言うことで、あまりお勧めは出きない展覧会でしたわ。
ま、ほとんど全国を回っちゃったからもう後一ヶ所だっけ?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年2月19日 (金)

「ますむらひろしの北斎展 ATAGOAL × HOKUSAI」 八王子夢美術館

Hideyoshi

 ヒデヨシを初めとするアタゴオルのキャラクターが北斎の作品に登場するシリーズの展覧会。
元々は雑誌連載企画だったようです。
フライヤーやメインビジュアルが←神奈川沖浪裏なので富岳三十六景のイメージだったけど、富岳三十六景・富岳百景・北斎漫画を下敷きにしている作品の数々を展示。
元になった北斎の浮世絵(こちらは印刷やデジタルデータのプリントアウト)と絵を並べて展示して違いが説明されてます。

 北斎の絵の傾向や絵のイメージなどから、北斎をアタゴオルに変換したもの・北斎の絵の中にアタゴオルキャラが入り込んでいるもの・双方をミックスして新たな作品に仕上げているもの・の3つに大別されている感じ。
 有名な神奈川沖浪裏や凱風快晴(赤富士)はあまりに有名すぎてどんな風にアレンジしても元のイメージが大きすぎるからヒデヨシは参加してる感じ。その参加の仕方がヒデヨシらしいんだけどね。

 北斎もどこをどう改編されても北斎だとわかるけど、アタゴオルもアタゴオルだってわかるんだよね。
最初に80年代のアタゴオルの生原稿が展示してあったんだけど、絵柄が全然変わってない!
最初から完成されてたんだね、アタゴオルって。

 そして、ブックカバーの下絵とカバーの印刷された絵。
同じなのに原画の持つ力はやっぱり印刷には反映されないんだな、と改めて思う。
 画でも音楽でも生は大事。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年11月 5日 (水)

「アートアクアリウム 城」 京都・元離宮二条城

14_10_17a





 奈良では正倉院展と春日大社・宝物殿を見て、その後京都に戻りました。
こちらでは夕方から二条城の「アートアクアリウム」へ。
日本橋で開催していたらしいんですが、その時は知らず。今回偶然開催時期が合っていたのでこちらに来ました。
普段一般は入れない二条城の内部にも入れるらしいので。

会場は二条城の二の丸御殿中庭・台所前庭・台所。

二条城に入ったのは修学旅行以来かも。何年前だっけ?w
夜のお城はなかなか幻想的です。
曇り空だたけど、雲が切れてきてきれいな月も見えました。
外のイベントならではですね。


入ってすぐに大きなスクリーンに見立てた水槽。四季の移り変わりを映す映像パフォーマンス。

P1000416_2

P1000417

P1000418











お城の台所の板の間に光のオブジェや友禅の訪問着・振袖が展示されてます。
ライティングが赤っぽいのでせっかくの友禅をきちんと見られないのが残念。

通路は蝋燭のランタン。
最初は暗かったんですが、だんだん目が慣れてきてほの暗さが心地よい。

P1000451

P1000452






左が蝋燭。右は中庭の足元に配置してある水槽。





P1000433

P1000446







地球模様の球体水槽。上空ちょっと右側に小さくお月様が写ってます。
巨大金魚鉢の周りは切子グラスがずらっと。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年11月 4日 (火)

「第66回正倉院展」 奈良国立博物館

Shosoin01

 30日に時間が取れたので久しぶりに奈良へ。
今回の正倉院展は鳥毛立女屏風と桑木阮咸・白瑠璃瓶あたりがお勧めらしい。
鳥毛立女は意外に小さいのでびっくり。屏風と言うとあの大きなものを連想しちゃうけど、この頃は小さかったんだね。そして顔の部分に顔料が残っているのも驚き。

桑木阮咸は大き目の月琴のような感じ。胴はあまり厚みがない。実際に弾いた録音を流していた(昭和の何年頃だったか年代失念)弦は絹糸かな。

白瑠璃瓶は前々から観たかったのでやっと念願が叶った。千年以上前なのにあれだけの大きさをゆがみもほとんど無く気泡も少なく仕上げてる素晴らしさsign01

今回は銅鏡がいくつかと書き物が大量に出展されてた。
お経はきっちりと読みやすく書かれているので割りと読めた。
荘園や租庸調の記録などは、役人が記入していたせいか文字もバラバラでなかには千年以上後世に読まれるのも恥ずかしいだろうにと思う悪筆もあり。展示されているのは名筆が多い所為かちょっと新鮮。

 今回も平日だった所為か待ち時間は30分無いくらい。
そこそこ混んではいるもののちょっと待てば観られるくらいの混み方でしたわ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「香港ミニチュア展」 池袋サンシャインシティ 噴水広場

Img00000540




 終了間際の10月22日に行ったのを書き忘れてた。
古きよき時代の香港をジオラマで再現したミニチュア展。
小さいものは点心のワゴン(約10cm)や屋台とその中身、大きいものは唐樓や街並み(1m近く)。
無料のイベントとは思えないほどクオリティ高しsign01







中秋の燈篭の店。
飲茶の点心ワゴン。

P1000414

P1000404

P1000403

P1000402










店先に猫のいる風景。
P1000383

P1000398

P1000405

P1000413


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年9月29日 (月)

「日本SF展・SFの国」関連イベント 豊田有恒×夢枕獏 対談「日本SFの未来」 世田谷文学館

え~っとカテゴリーをどこにしようか迷ったよ。
展覧会の企画イベントなのでここにしたけど。

「日本SF展」の関連イベント。
筒井康隆とともに監修をした豊田有恒と夢枕獏の対談。
ちなみに「日本SFの未来」とありますが、話の99%は過去の話w
豊田氏いわく、周りの人が鬼籍に入っているので、このまま話さないと創成期の話を知る人がいなくなってしまう。
なのでこれからはどんどん話していこうと思った、と。

エイトマンの脚本の話から、手塚治虫の話、宇宙戦艦ヤマトの話など。
これはネットには書かないように、と言う話もあったので書けませんw

面白い話は楽屋でしちゃったとかも言ってたなw
お二人の個人的な話も聴けて、なかなか興味深いものがありましたわ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「日本SF展・SFの国」 世田谷文学館

Sp00093_top

 SF第一世代を中心に小説だけでなく、映像(ドラマ・映画)や漫画・イラストにも焦点を当てた展示。
日本SFの元祖・海野十三から始まって星新一・小松左京・手塚治虫・筒井康隆・真鍋博を特集。
映像関連では大伴昌司。
その第一世代に影響を受けた浦沢直樹の分析、など。

 SFマガジンの創刊号とか昔あったSF宝石とかの雑誌や創元推理文庫(真鍋博の表紙イラスト)の並んだ書棚、豊田有恒の著作など、自宅の書庫にあるものが展示されてる経験を初めてしましたsign01
え?ウチの蔵書って歴史なのsign02とか思っちゃったw

 リアルタイムで読んでた世代は懐かしいんだろうけど、10代20代からすると紛れも無く"歴史"なんだろうな。
テーマが膨大すぎて、どの切り口でいくか悩んだのか、はたまたあれもこれもで捨てきれなかったのか、ちょっと焦点が絞りきれてない感じ。作家一人取り上げたってここの展示室全部使って展示できるよね、とか思ったわ。
星さんとか左京さんとか問題なく出来るボリュームだもんね。

 ま、その辺ちょっと物足りなさもありつつ、いろいろ面白かった展示でした。
例によって図録もむちゃ凝ってて楽しいし。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧