
黒衣の女王
体調が良くなったので、未読の山からレスキュー。
今回はほぼ全編、クリスタルパレスでリンダとイシュトの恋の鞘当て(?)。
イシュトってマリウスとアル・ディーンの関係を知らなかったっけ?とかリンダって結構おだてに弱い?とかいろいろ思いながら読了。
今回は後書きがショックでちと落ち込む。
3月に書かれた後書きで黒衣の話から黒い着物が好き、死んだら黒い着物を着せてもらおうか、と。
お好きと書いていたのはグイン・サーガ100巻突破記念イベント・百の祭典でお召しになっていた桜模様の黒。
確かトークのときに着ていらしたお着物のことだと思う。
この頃からなんとなく感じていらしたのか、それとも冗談半分でおっしゃっていたのか。
既に真意はわかりませんが、訃報の後に読むと・・・・ねぇ。
訃報のあとに、ネットで追悼などの書き込みを見ていて思ったこと。
「もっと枝葉を削っていけばグインは公約通り100巻で完結していたんじゃないか。」と書いていた人がいた。
いつも金庸の小説を読んでいると、あまりにめまぐるしくて粗筋を読んでいるような気になったものだけど、栗本薫のグインはその対極に位置する作品であったなぁ、と。
金庸の作品はドラマ化すると全10巻に満たない本が40話以上の動画になる。
けれどグインはそのまま映像化出来るんだろうな、と。
私にとって金庸は枝葉を刈り込みすぎているような気がするし、グインは枝葉の刈り込みを出来うる限り少なくしたものと思える。
グイン・サーガをその名の通り、グイン一人だけの話にしたら確かに100巻で終わる、と思う。
けれど、氏にとっても読者にとっても他のキャラクターは無視できない大事なものなのだ。
だからスピンアウトした外伝も書いているし、同時期のほかの場所での話も収録している。
長編小説などを読んでいると、メインから外れた自分のお気に入りのキャラクターが、ある場面から以降全く出なくなった、なんて良くあることだ。その後が気になって仕方がない。
グイン・サーガはこの辺を出来うる限りフォローしてくれてるんだけど。
この辺は好みの差、ってのがあるのかな。
氏は常にグインを数巻先まで書き溜めていることはよく知られていたけれど、129巻までは既に出版社の手に渡り、130巻の途中まで執筆なさっていたそうだ。
未完の130巻がどうなるかはわからないけど、129巻まであと3巻。
本棚の文庫本のところに空けていたグイン用スペースももうすぐ空けなくて良くなるんだなぁ。
改めてご冥福をお祈りいたします。
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