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2013年5月 2日 (木)

「セデック・バレ」 ユーロスペース

201305011221000

映画祭ではタイミングが合わず観られなかったので、やっと観られた。
噂ではこの前後編に分かれた完全版は台湾と日本でのみ公開のうえ、もしかしたらDVDリリースは再編集版かも?とのことなので、スクリーンで完全版を観たいよねぇ、と言うことで渋谷へ。

映画の日で1000円だった所為なのか、連休の谷間の所為なのかユーロスペース爆満。
ま、150人足らずのキャパだし。でも映画祭以外で爆満って久しぶりかも。
しかも年齢層高めの人多し&おっさん(爺ちゃん?)率高し。
本編前の予告編で呉建豪&洪天祥のバンド小僧映画「夢の向こう側 ~ROAD LESS TRAVELED~」が流れて、バンド小僧のばねす&ジミーを前にして洪金寳が「F4やテンションみたいなアイドルグループにしたい」みたいな科白を言った時に笑ったのはほんの2・3人。う~みゅ、この観客層はどの辺の人たちなんだろうかsign02とか思っちゃったよ。

さて、内容ですが。
大陸から工作員が入った反日映画だとか、ヴェネチアで上映されたときには残酷シーンで退出者続出とか、日本を良く描きすぎてるので大陸では上映できないと言われたとかいろいろ言われてましたが、私個人の感想としては「抗日映画」ではあるけど「反日映画」ではないな。

確かに残酷といわれるであろうシーンは多いです。
印象では前後編で5時間近い映画の半分近くは戦ってるシーンだし、そもそも冒頭が首狩りシーン。
ま、香港武侠映画を観慣れてるとあんまり気にならないけど←それはある意味問題かもsweat01
そもそも史実では最初の運動会襲撃事件を除けば、それほど大量に死んでいるわけはないのに日本軍との戦いシーンではセデック族無双状態なのはどうよ、って気はするけど。あれは演出だってのは日本人ならわかると思うけど、素直(愚鈍とも言う)な人の中にはそのまま信じちゃう人もいるからねぇ。TVや新聞は真実だと思ってるタイプの人がね。

映像的にはその戦いのシーンも、山紫水明の幻想的に美しい渓谷で繰り広げられるので私としてはちょっと現実味がないなぁ、と思いながら見てたんだよねぇ。
あの美しい山々から切り出された檜はかなりの数日本に送られて寺社の建築に使われているし。

現在の視点で振り返ると現在の価値観で判断しそうになるけど、あの頃の日本は明治維新からそれ程経っていないし、「文明化」は絶対的な善だったんだろうな、だけど善意の押し付けほど困ったものはないよな、とか。
劇中、同化の象徴として扱われた花岡一郎と二郎。彼らは「文明化」されることが善と信じて日本人が開設した学校に通い、教育を受け日本名を名乗り、日本式の生活をする。対極にいるのが、セデックとしての「誇り」と「掟」を守ることが最善と考えるセデックの人たち。
これは簡単に結論の出る問題じゃないからね。だけど、統治者としてはどちらかに決めなきゃいけないんだよね。

あと単純にセデックの人たちがカッコイイ。
メインキャストは俳優じゃなくてセデックの人たちを使ったそうなんですが、戦いのシーンとか山を駆け抜けていくシーンとかCGじゃなくて現実にしてるんだよね? あの身体能力はもの凄いものがあるんですけど。
筋肉がニセモノじゃなくて完全実用。

ま、細かいことを書いていくとどんどん内容に踏み込んで行っちゃうんで、その辺は観た人と話すことにして。

いくつか引っかかったこと。
アクション監督が韓国人だったんだけど、なぜなんだろう。台湾にも武師はいるし、香港にはもっとたくさんいるのに。他のスタッフには香港人がいるのにね。

エンドロールを観てたら、キャストのかなりの人がアルファベット表記は民族名、漢字表記は華人式の名前だった。あれって普段は華人名を名乗ってるってことなのかな。

映画「セデック・バレ」公式サイト

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