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2013年5月

2013年5月31日 (金)

「李小龍 マイブラザー」 試写会 スペースFS汐留

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 前日からいろいろあって、試写会は行けなくなる法則が出来つつあるのかと心配したけど、なんとか昼までに片付いて無事参加。

 「李小龍」は2010年の秋に香港で公開されてる映画なので、ちょっと旧聞に属する感じ。
一時期香港公開と同時か次の年くらいには公開されたりするようになって来てたんだけど、ずるずると間隔が開くようになってる。ま、昨日の試写会も(一応)功夫映画のカテゴリーなんだろうに、おばちゃんが目立ってたもんな、私を含めw 「一代宗師」のジャパンプレミアでとにさん来日の影に隠れてしまったのは…関係あるのかね。

で、「李小龍」。
実弟のロバート氏原作・製作。視点が「弟の目から見た李小龍」である所為か、とにかくカッコよくてヒーローな李小龍であります。パパ役の梁家輝さんもママ役の鍾麗緹もいい人。
李小龍役の李治廷はエンドロールの英語表記が「Aarif Rahman」なのでどこの血が入った人なのかと思ったらマレーシアの血筋らしい。劇中に出てくるキングジョージ5世学校は彼の母校でもあるのね。

 ま、その辺の製作者が意図した点はともかく(?)、個人的に気になったのは李家のインテリア。
レトロな(ってその頃は”今”だけど)模様ガラスの入った凝ったはめ込みのドアや間仕切りなど。いいなーあんなのが欲しい!

そして映画的にはちょこっとだけ出てくる映画人のエピソード&演じる人が凄い!
小龍のおばあちゃんは李香琴だし、曹達華は張兆輝だし、その妻は余安安だし、その娘で小龍が失恋する相手が謝婷婷だし。ちなみに謝婷婷には「謝賢に声掛けられる」(意訳)みたいな内輪ネタな科白ありw
張達明は登場したときにどきっとしてしまった。余りに元気そうで。考えたら病気前なので当たり前だったんだけどね。普段から充分細いと思ってたけど、病後のあの姿を見た後では充分ふっくらして見えたよ。

これまたお久しぶりな萬梓良とか、やたら出てくる鄭丹瑞とか、黄一山とか。
動作導演でもある錢嘉樂ちゃんが石堅とか。
奐仁さんはこれが映画初出演だったのかな、たしか。これで電影金像奬最佳新演員獲ってたから。
にしても奐仁さん、この歳でティーンズ役とは恐ろしいw 全然違和感ないしw
今回のフライヤーやウェブで、かれの表記がハンジン・タンになってるんだけどなぜなんだろう? 陳奐仁なのに。

今回は原作・製作のロバート・リー(李振輝)氏と熱烈ブルース・リーファンのしょこたんが登壇。
遠目だとちょっと狄龍を膨らませたようなダンディな方でしたわ。
試写状に「イベントあり」って書いてあるとどんな寒いイベントが行われるのかいつも心配なんですけど、今回はまぁまともだったかな。後半は見なかったことにしておきます。

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2013年5月28日 (火)

Cine Malaysia「影のない世界」 オーディトリウム渋谷

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昨日(27日)19:00の回、鑑賞。
マレーシアの伝統芸能、影絵芝居のワヤン・クリッのドキュメンタリー。
製作に山形ドキュメンタリー映画祭が協力しているらしく、冒頭いかにも日本の風景(山と紅花畑)が映って、最初頭の中が?になった。

クランタン州の伝統芸能、ワヤン・クリッ。
いずこも同じ、伝統芸能に対する関心の低下・後継者不足に加え、州議会の与党(ムスリム)による締め付けなど伝統芸能を取り巻く世界をインタビュー形式で。
ワヤン・クリッの観客側は少なく、裏側から描く普段なら見られない舞台裏が面白い。
演者のほとんどはワヤン・クリッでは生活できないので、ほかに職業を持ち合間に道具の手入れや施設の修復も行っている。その様子も描かれる。

このあたりの文化は大筋で共通しているものが多く、影絵にしてもインドネシア・タイ・カンボジアなどと似ているし、そもそも演目がインド発祥の「マハーバラタ」だし。ムスリムの政党が支配してる州政府がうるさいのも演目がヒンドゥーだから、というのに関係してるらしい、と登場人物も言っていた。
音楽もガムランに似ている。が、こちらは太鼓が主であの鉦のような楽器は少ない。
人形の製作過程も見ることが出来たが、牛皮製とは知らなかった! しかも最近のは薄くして彩色するので(彩色はマジックのインキ使用だそうです。日本製!) 影絵に色が付いてる! 藤城清治の影絵みたいです。

上映後トークがあり、この映画のコーディネーターであり字幕製作者でもある戸加里康子さんが登場。
ワヤン・クリッの人形をいくつか客席に回して下さって実際に触れました。
戸加里さんは研究のためクランタン州の方言にも詳しいそうで、マレーシア語の通訳さんも難しい方言の翻訳をなさったそうです。そう言えば、華人なんか途中で広東語になったり福建語らしき言葉だったり、あきらかに違う発音の言語がいろいろ混じってましたね。観光客向けの英語も含めて。

で、戸加里さんのお話によると中央政府は伝統芸能保存のためにいろいろしてて、KLには伝統文化のための施設もあると。中央と地方政府で少々の齟齬があるようです。
あと、クランタン人はちょっと話を盛る癖があるので大げさに言ってる部分もあるとのことでしたw
証言だけでは証拠にならないのはこんなこともあるからだよねw

しばらくマレーシアにも行ってないので、行きたい虫がむずむずしてきてしまいましたわ。

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2013年5月15日 (水)

畠中恵「つくもがみ、遊ぼうよ」 読了。

若旦那シリーズのスピンアウト作品(?)「つくもがみ貸します」の続編。
前作では直接やり取りせずに、出雲屋の2人はこっそり聞き耳をたてて付喪神の話を聞いていたけれど、今回は出雲屋の子供達が直接付喪神と話をする形式に。
若旦那シリーズでも大人と付喪神はあまり交流がないので、基本的に子供と交流するものなのかしら。
ま、妖怪とか妖精とかはほとんど子供と絡んでるからお約束なのかも。

若旦那のようなお大尽ではなく、街中のちょっと余裕のある店の子供達の生活が垣間見れてほのぼのします。ここに出てくる付喪神もあまり剣呑なのは居ないし。若旦那のようなあやかしが居ないのも長閑な理由のひとつでしょうね。

この間のアンソロジーで初めて畠中恵の現代物を読んだんですが、やっぱり畠中恵は時代物が安心できるわ。

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2013年5月11日 (土)

坂木司リクエスト!「和菓子のアンソロジー」 読了。

前回読んだのが精神的にちょっとキツイ物だったので、次に読むのはちょっと明るめのものをと思って読み出したのがまたまたキツ目で。山田正紀の新刊を買うついでに書架を辿っていて、これなら大丈夫だろうと買ったのがこれ。

読んだことのある作家は3人。
坂木司は大丈夫そう、畠中恵も大丈夫だろう。牧野修はややアヤシイけどw
で、結果として大変面白く、また心温まる系が多くてやや荒み気味の心は癒されましたわ。

坂木司 「空の春告鳥」
 和菓子のアンシリーズのひとつ。
 話としてはこれで完結でなく、中篇くらいの導入部だけという感じ。ってか書き継いで中篇くらいにしてください。このままだと登場人物のその後がきになる。

日明恩 「トマどら」
 作者の読み方も、性別さえもわからかったんですが、名前は見かけていた方。
 いやー面白かった! バリバリハードな世界に甘甘の和菓子。作者の得意分野なんでしょうかね、この世界は。にしても、この終わり方だと、その後がありありと見えてくるなぁ。主人公と姉はこのままなんだろうけど、妹は離婚トラブルになってて主人公の手を煩わせてる、と。オーバーステイで国外退去はどんなことがあろうとも一度国外退去させてその後改めて滞在許可を申請させないと、現実社会でもきっとこんなことがおきてるんだろうな、と簡単に想像が付く。

牧野修 「チチとクズの国」
 斜め方向からアプローチしてる作品。タイトルがカタカナだから読み終わらないと意味がわからない。牧野さんのエグさがいい感じに包まれて程よいアクセントになってる。素材の所為か?w

近藤史恵 「迷宮の松露」
 オチに関しては知っていたので途中の誤解がちょっと引っかかってたけど、最後で納得。初見の方なので作者の物語世界がどんなのかわからず、この雰囲気だったら他のものも面白そうな感じ。

柴田よしき 「融雪」
 テーマに相応しい甘甘な物語。最近おっさん・おばさんのラブストーリーが多くなったような気がするのは自分のアンテナが中年向けになった所為かしら。ってかちょっと前までは30代後半はこんなおおっぴらにラブラブ状態を誇示してなかったような気がするんだけど。

木地雅映子 「糖質な彼女」
 文体が面白い。この方も初めてなので作者の物語世界がどんなものかは不明だけど、この手を長編で読むのは個人的には確立半々だな。どっぷり浸るか付いていけなくて脱落するか。

小川一水 「時じくの実の宮古へ」
 これもテーマが不思議な形で関わってるファンタジー。そもそもの設定でちょっと脱力。地球温暖化で滅んだ世界ってのが陳腐すぎ。そもそも温暖化でこれはありえないでしょ。大きな嘘をつくときは小さな設定を本物に。小さな真実を組み上げて大きな嘘を作るのがファンタジー。

恒川光太郎 「古入道きたりて」
 このあいだ見た「セデック・バレ」の峰の上から俯瞰で映された山々と渓谷を思い出した。
 山をどこまでも分け入って行くと現れる隠れ里のような。

北村薫 「しりとり」
 人生の後半に差し掛かった人の心にしみる掌編。

畠中恵 「甘き織姫」
 若旦那シリーズしか読んでないので、初の現在を舞台とした作品(かも)。
 ワタクシ、この手の男は鬱陶しくて無理ですw

複数の作中に水まんじゅうと葛桜が出てくるのですが、これってほぼおなじもの、ですよね?
個人的に水まんじゅうは寒天、葛桜はくず粉なのかと思っていたんですが、説明を読むとそうでもないらしくて。関西だと水まんじゅうで関東だと葛桜なのかしら。

アンソロジーの面白さは普段手を出さないであろう作家のお試しが出来ることだけど、今回も気になる作家さんが複数居たのは嬉しい限り。
にしても、お約束だけど美味しい和菓子が食べたくなるなぁ。

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2013年5月10日 (金)

朗読劇「お文の影・野槌の墓」 さくらホール

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 8日(水)15:00の回鑑賞。
久しぶりのカピバラ殿こと亀治郎改め猿之助の舞台。と言っても歌舞伎じゃないけど。

 開演時間より15分近く前に、客席から舞台へふらりと上がっていく3人。
私服のまま、Webで募集した怖い話を読み上げる。開演前から終演後のご挨拶な感じ。
既に京都と大阪の公演は終わっているんだけど、こちらでも同じ物を読み上げたのかは不明。全公演別の人の投稿だったのかしら? ちょっと一昔前の深夜放送みたいだったわ。←それをわかる人だけわかるたとえだけど。

その後、一旦全員引っ込んで着替えて開演。
朗読「劇」と銘打ってはいるものの、サウンドシアターみたいに朗読用に作った台本ではなくて白石加代子の百物語と同じく本をそのまま読む形式。特に最初の「お文の影」は百物語で聴いていたので、ちょっと白石さんの舞台と重なって違和感。
耳が馴染んでからは違和感はなくなったけど、そのきっかけになったのはカピちゃんの爺さんの声から。
 「お文の影」
百物語で既に聴いていたので、自分なりのイメージが出来ていた所為か、お話の内容の所為か。ホリゾントに映されるイメージ映像(満月とか子供の影とか)がそれほど邪魔には感じず。
 「野槌の墓」
こちらは初めての所為か、特にお玉の映像が邪魔。
個人的には視覚的なイメージがないほうが聴きやすかった気がするわ。声だけでイメージできるしね。
お玉はカピちゃんのあの女型の声色だし、頭の中で具体的なイメージ(今回は「十二夜」の「麻阿」だった)が動いてるからw
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2作とも怪談というよりは哀しい話。
宮部みゆきの時代物は怖いというより哀しいものばかりなのは百物語で聴いた話ばかりだからなのかな。

カピちゃんこと猿之助は朗読だけでも猿之助。
佐藤隆太は彼が目的ではなくて(ゴメン)、他の目的で観た舞台で一緒に出てるという形で観るのがこれで何回目だったかな。バックグラウンドを全く知らないので、単なるTVの若手タレントだと思っていたらきちんと舞台がこなせる人だとわかったので安心して観ていられる人になった。今回も子供役が意外に可愛くて得した気分。
佐々木蔵之介は名前は知っているし、よく見かけるんだけど具体的なイメージが全くない人で。ドラマの役とか、何に出てた人とか思い浮かばなかった。ま、TVドラマ観ないしなw もしかしたら舞台も初めてかも。見た目も話し方も柔らかいはんなりした人だなぁ、と思っていたら京都出身だったんですね。今更ですけど納得。谷崎潤一郎作品に出たらぴったりな感じだわ。もう出てるのかな。

 画像は本日の組み合わせ。
ちょっと光って色が飛んでるけど長着は結城。白に近いのと青紫の濃淡で格子模様。半襟は藤色の鹿の子。帯は玩具模様の織名古屋。帯揚げは白と藤色で染め分け。三部紐は紺に藤色、帯留は吹きガラス。
春というより初夏っぽい感じにしてみました。

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2013年5月 8日 (水)

「THE BEST OF SUGITETSU in 渋谷」 渋谷クラブクアトロ

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3月に名古屋で観たツアーの東京公演。
ゲストの弦楽カルテットはVin. つっちーこと土屋雄作、Vc. 谷口宏樹、Vla. 志村和紀。
つっちーはお馴染み、谷口くんはQi Michelanのロック特集以来、志村さんは初めて。全員フライヤーの画像とはイメージが違うんですが、特に志村さんは全然イメージが違ったsign03

1. 剣のずいずいずっころばし
2. ハトヤのカルメン幻想曲

ゲストの弦楽登場。
3. 美しき青きドナウ川のさざ波殺人事件 弦カル版
(擬音コーナー)
踏切とかパトカーでいつも苛められてる?つっちーですが、巧くなりましたーw
4. ゴジラVSウルトラマン 弦カル版
こちらも名古屋より巧い気がする。
5. アイネ・クライネ・ナハトムジーク第一楽章
全員真面目に純クラシック。
6. アイネ・クライネ・三分クッキング
その後はアレンジ版。
7. 犬のおまわりさんの運命 弦カル版
期待のsign02弦カル全員手袋着用sign03 Vinダルメシアンおまわりさん・Vla黒猫・Vcトラw
つっちー、こちらも巧いです。
8. 序曲「暴れん坊将軍」~ロッシーニに捧ぐ~
前の運命がライブで紹介されるときは「まいごのまいごの子猫ちゃんの親が見つけられなくてリストラされてしまった犬のおまわりさんの運命」が定着したのと同様、こちらは曲紹介では必ず「暴れん坊ウィリアム・テル」と言われますw もしかして正式名称は一度も言った事がないかもsweat01
ここで弦カルは一旦退場。

9. ハンガリー記号舞曲
音楽実験室から1曲。スクリーン後ろで早替り。1曲だけ白衣着用。

再度スクリーン後ろで白衣を脱いで車掌帽を被って登場。弦カルも全員車掌帽着用で再登場。
10. 舞曲「いい日旅立ち」
11. 浪漫鉄道 ~Seven Stars に捧ぐ~ 弦カル版
12. 夢と想い出のミュージアム 弦カル版
弦カル退場。

13. トムとジェリーのご挨拶
今年初めからの新作もだいぶこなれてきた感じ。前作も好きでしたけど、今回のも好き。
2人ともトムジェリはもの凄く詳しくて「蟻のもしたいよね」「ああ、あれね」と意味不明な会話がsweat01
14. チャルダッシュ
アドリブばりばりの曲なので毎回違うアレンジで聴けます。今回はNAOTOさんが聴いてたんで、いつもの3割り増し?凄かったかも。

アンコール
15. タイスの瞑想曲 弦カル版

合間のMCは画像も出しながら「かぎろひ」列車ツアーの話やパシフィックヴィーナスでの小笠原ツアーの話など。杉浦さん日焼けで顔が赤くなってましたw

このところ、スギテツといえば7th floorだったので、坂を上がりたくなっちゃいましたよ。
この間ユーロスペースに行ったばかりだったし。
来月は大阪であるそうなんですが、大阪の弦カルはどんなメンバーなんでしょうかね。
ちょっと楽しみ。行けないけど。

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2013年5月 2日 (木)

「セデック・バレ」 ユーロスペース

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映画祭ではタイミングが合わず観られなかったので、やっと観られた。
噂ではこの前後編に分かれた完全版は台湾と日本でのみ公開のうえ、もしかしたらDVDリリースは再編集版かも?とのことなので、スクリーンで完全版を観たいよねぇ、と言うことで渋谷へ。

映画の日で1000円だった所為なのか、連休の谷間の所為なのかユーロスペース爆満。
ま、150人足らずのキャパだし。でも映画祭以外で爆満って久しぶりかも。
しかも年齢層高めの人多し&おっさん(爺ちゃん?)率高し。
本編前の予告編で呉建豪&洪天祥のバンド小僧映画「夢の向こう側 ~ROAD LESS TRAVELED~」が流れて、バンド小僧のばねす&ジミーを前にして洪金寳が「F4やテンションみたいなアイドルグループにしたい」みたいな科白を言った時に笑ったのはほんの2・3人。う~みゅ、この観客層はどの辺の人たちなんだろうかsign02とか思っちゃったよ。

さて、内容ですが。
大陸から工作員が入った反日映画だとか、ヴェネチアで上映されたときには残酷シーンで退出者続出とか、日本を良く描きすぎてるので大陸では上映できないと言われたとかいろいろ言われてましたが、私個人の感想としては「抗日映画」ではあるけど「反日映画」ではないな。

確かに残酷といわれるであろうシーンは多いです。
印象では前後編で5時間近い映画の半分近くは戦ってるシーンだし、そもそも冒頭が首狩りシーン。
ま、香港武侠映画を観慣れてるとあんまり気にならないけど←それはある意味問題かもsweat01
そもそも史実では最初の運動会襲撃事件を除けば、それほど大量に死んでいるわけはないのに日本軍との戦いシーンではセデック族無双状態なのはどうよ、って気はするけど。あれは演出だってのは日本人ならわかると思うけど、素直(愚鈍とも言う)な人の中にはそのまま信じちゃう人もいるからねぇ。TVや新聞は真実だと思ってるタイプの人がね。

映像的にはその戦いのシーンも、山紫水明の幻想的に美しい渓谷で繰り広げられるので私としてはちょっと現実味がないなぁ、と思いながら見てたんだよねぇ。
あの美しい山々から切り出された檜はかなりの数日本に送られて寺社の建築に使われているし。

現在の視点で振り返ると現在の価値観で判断しそうになるけど、あの頃の日本は明治維新からそれ程経っていないし、「文明化」は絶対的な善だったんだろうな、だけど善意の押し付けほど困ったものはないよな、とか。
劇中、同化の象徴として扱われた花岡一郎と二郎。彼らは「文明化」されることが善と信じて日本人が開設した学校に通い、教育を受け日本名を名乗り、日本式の生活をする。対極にいるのが、セデックとしての「誇り」と「掟」を守ることが最善と考えるセデックの人たち。
これは簡単に結論の出る問題じゃないからね。だけど、統治者としてはどちらかに決めなきゃいけないんだよね。

あと単純にセデックの人たちがカッコイイ。
メインキャストは俳優じゃなくてセデックの人たちを使ったそうなんですが、戦いのシーンとか山を駆け抜けていくシーンとかCGじゃなくて現実にしてるんだよね? あの身体能力はもの凄いものがあるんですけど。
筋肉がニセモノじゃなくて完全実用。

ま、細かいことを書いていくとどんどん内容に踏み込んで行っちゃうんで、その辺は観た人と話すことにして。

いくつか引っかかったこと。
アクション監督が韓国人だったんだけど、なぜなんだろう。台湾にも武師はいるし、香港にはもっとたくさんいるのに。他のスタッフには香港人がいるのにね。

エンドロールを観てたら、キャストのかなりの人がアルファベット表記は民族名、漢字表記は華人式の名前だった。あれって普段は華人名を名乗ってるってことなのかな。

映画「セデック・バレ」公式サイト

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