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2010年1月25日 (月)

中島梓「転移」 読了。


転移

中島梓こと栗本薫氏の癌転移から亡くなるまで(昏睡状態になる直前まで)の手記。
あまりに重い内容なのでしばらく手を出せなかった。自分の精神状態も含めて万全の状態でないと読めないと思っていたから。

普段の(表に出せる)行動については彼女のサイト「神楽坂倶楽部」の日記も読んでいたので大体のことは知っていたし、単に読者と言う立場だけでなく、直接知り合う機会があり、顔を覚えていただき、形見分けも戴いたので熱心なファンと言うことになるだろうか。
ただ、私はとても熱心な一部の方々、お芝居の公演があれば何度か足を運ぶ、ライブがあれば欠かさず行く、と言う方々ほどはのめりこんではいなかった。
作品と作者は違う人なのだという至極当たり前なことを再確認して、その後は少々後ろに下がったような気がする、意識的には。
それだけでなく、一昨年の暮れから去年にかけてのライブに行かなかったのはやつれた梓様の姿を見るのが怖かったから逃げていた、と言うのもあるかもしれない。
現実を受け入れなければグインや伊集院シリーズはずっと続くと思っていた、単なる思い込みに過ぎないのだけれど。

作家としてではなく、ひとりの妻であり母であり娘である立場としての記述は、成人したとは言え子供を置いていかなくてはならない母の思い、同じ病を持つ配偶者を残していく妻の思い、考えてしまいます。

彼女にはほかにまだ書き足らない、この世に出していない「物語」の紡ぎ手としての思いもあるわけで、病床で少しでも文字に残して置こうとし、体力が付いていかない悔しさ、時間が欲しいと願う描写は作家の執念ともいえますね。

昨年は公私共に周りで亡くなる方が多かったような気がします。
自分自身が一生を振り返って納得できる方はともかく、志半ばで亡くなる方が多かったような気がします。

昨今は40代で脳血管障害や癌にかかる方も多くなっているようで、同級生に既に数人物故された方がいます。
せめて両親を見送ってから順番に逝きたいとは思っているのですが、こればかりは自分でどうすることも出来ません。願わくば、心安らかに逝ける様に日々を過ごしたいと思っています。

そして、昨年逝去された方々が安らかな日々を過ごしていらっしゃいますよう。

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コメント

お久しぶりです。このプログをみて、アマゾンですぐ手配しました。でも、入手してから、読み終わるまで、今日まで掛かってしまいました。犯人がわかっている推理小説を読んでいるような気分・いつものブログを読んでいる気分・読み終わるのがもったいない気分・色々
自分の体調に合わせて読了しました。使用しているパソコンがMACなので、告別式の映像を見ることができませんでしたが、You Tubeで探せるかも・・・でも、私の栗本薫は、グインサーガの著者紹介の写真とクイズでヒントのイメージが、スベテです。というか、中島梓氏は、読んだ事が無いのが、事実です。(ラビットは別)この本を読んで、一区切りついたような気がします。誰でも、死ぬのですから。まず、自分の生き方を、考えないと・・・
鬱病の薬・睡眠薬・コレストロールの薬を持って、また、上海に、出張行きます。

投稿: kanitama | 2010年2月 9日 (火) 21時04分

>>kanitamaさま。
お別れの会はここのエントリーにも書いていますが来賓の方々のお別れの言葉が心のこもった、おざなりでないものばかりでした。
実は私も作家としての「栗本薫」のファンで「中島梓」名義はエッセイしか読んでいません。評論はほとんど未読です。ただ、周りの人が「中島梓さん」と呼ぶので便宜的にナマの彼女を指す場合は梓さま、と呼ばせていただいていました。

kanitamaさん、また上海ご出張ですか。
大陸での仕事は精神的にきついと聞いております。ご無理なさらずに、と言ってもご無理なさらないといけないのも承知しておりますが。
コレステロールのお薬と言うことは食事制限と飲酒禁止がきつく言われているから、と乾杯拒否の言い訳にはなりますね。・・・まさかこれでも呑めとは言われますまい。
どうぞご自愛くださいませ。

投稿: 周太太 | 2010年2月10日 (水) 00時19分

先月3月28日、帰国しました。1ヶ月以以上いたため、中国には、(15日のフリーで、入国可能)、私のように仕事で入国する場合、入国後、現地(上海)にて、ビザ取得して、30日の延長して来ました。(航空券の有効期限2ヶ月のため(早く帰りたい))
今回は、上海公安に、事情聴取を浮け(パスポート没収)、後日、浦東の公安当局に、出頭して、パスポートを入手し、無事帰国できました。はっきりした理由は、わかりません。(まともな通訳が居ない) 。仕事と観光ビザの違い?!
去年法律が、5月に変わったらしくて、会社は、5000元、個人は、100元の罰金。1992年より、中国に行っていましたが、今回は、弊社は、真面目なので、この程度の罰金ですみました。とにかく、わからない、国です。特に、仕事で短期出張を繰り返してる人間にとっては、現地のスタッフ頼りに、仕事をしていますが、仕事の最中に呼び出され、仕事を中止して、公安当局に、いきました。
出頭しているヒマがあるんだったら、仕事していました。次は、1年のマルチビザをとって、5月には、また、仕事に行きます。
魔都上海の一端を、見ました。でも、万博も始まるし、次のエアチケットは、とれるのかな? 

投稿: kanitama | 2010年4月 3日 (土) 21時57分

>>kanitamaさま。
お疲れ様でした。
万博関連でいろいろうるさくなってるんじゃないかと言う話は小耳に挟んでおります。

どっちの派閥が権力を握るかで対応が正反対と言うのも困りものですよね。
万博前後に崩壊が始まるとのまことしやかな噂はどっちに転ぶんでしょうかね。
私のように直接の利害がないヒトはおもしろ半分でウォッチングしていれば良いんですけど、kanitamaさんのように現地に行かなくてはならない場合は笑い事ではないですよね。
今まで問題なかったことがある日突然出来なくなったり甚だしくは罪になったりするんですから。

投稿: 周太太 | 2010年4月 5日 (月) 02時04分

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