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2009年10月22日 (木)

東京国際映画祭「タレンタイム」TOHOシネマズ六本木ヒルズ

Talentime

先ごろ亡くなったヤスミン・ムハマド監督の遺作。
そう思って観ている所為か、ヤスミン監督の生死観とか感じてしまった。
馬來西亞に於ける民族問題はヤスミン監督の普遍のテーマ(のひとつ)ですが、今回はそれに加えて生死観ですからね。何かの予感と見えないこともない。

「Talentime」は高校(?)のタレントオーディションの選考過程を描いたもの。
ヤスミン映画に出てくるおなじみの人たちに加え、映画にほとんど出たことがないようなキャストが新鮮。
みんな魅力的なキャラなんだよね。
聾唖のMahesh、ムスリムのHafiz、華人の優等生、ヒロインのMelurなど。
あの英語・マレー語ちゃんぽんの会話は馬來西亞に於ける日常なんだろうな。
華人の優等生君は華人の教師(Tam先生)とは広東語で会話し、華人の同級生とは普通語で会話し、マレー人の同級生とはマレー語・英語ちゃんぽん。これで家に帰ると福建語と上海語は聴くだけは出来る、とか言う状況だったりして。

最後のほう、オーディションシーンでギターの弾き語りをするHafizに二胡の優等生が入るシーン。
Hafizがムスリムの礼拝服で優等生が唐装だったのは象徴的。

上映後にヤスミン監督のTVCMをいくつか流したのですが、通常のCMではなくて、長めのメッセージCM。
本編で泣かされた所へこのCMで止めを刺されました。


公式サイト
http://www.talentimethemovie.com/index.asp
のDownload頁に曲名が列挙してあったので聞けるのかと期待したら落とせないんですけど。
これってケータイ用とかsign02


上映後、まずピート・テオがライブで1曲。
Q&Aでヤスミン監督の妹さん、オーキッド・ムハマドさんが登場。
オーキッド4部作のオーキッドは妹さんの名前だったんですね。ジャスミンとオーキッドって姉妹揃って花の名前なんだ。
ホー・ユーハン監督とピート・テオ、プログラミング・ディレクターの石坂さんとで思い出を語ることに。
オーキッドさんが話してる途中に、こらえ切れなくなって嗚咽を漏らすと通訳さんも貰い泣き。
ホー監督もピートも、石坂さんもみんな涙でボックスティッシュが行きかうほど。
会場のヒトも上映中からあちこちで鼻をすする音がしていたんだけど、この辺でみんなでぼろぼろ。

最後に石坂さんがヤスミン監督の作品は全て日本にあるので上映機会を増やしたい、とおっしゃっていたのでぜひ実現して欲しいです。出来たらDVDも日本語字幕つきで。

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コメント

こんにちは。すばらしい作品でした。遺作だなんて信じられません。

もらい泣きしてた通訳の松下由美さんからきいたところ、ホー監督だけは泣かなかったそうです。ホー監督、自分だけは泣いちゃいかんと、ガマンしたらしいです。

小ネタ投下。ご存知なら申し訳ありません。
「その1」 タレンタイムの審査員役で、ホー監督と『細い目』のジェイソンがいましたね。ほんの一瞬しか映らなかったけど。

「その2」 『グブラ』のブライアンの幼少時の少年役は、ヤスミン監督の実妹オーキッドさんの息子さんだそうです。身内を出演させることが多かったのですね。

投稿: May | 2009年10月26日 (月) 02時06分

>>Mayさま。
いらっしゃいませ。
ホー監督、堪えてたんですね。遠目なのと目の前の人の頭でホー監督が隠れ気味だったのでわかりませんでしたわ。

で、ジェイソン! 気が付きませんでしたぁ!
ホー監督はわかったけど。いろいろ気になることもあるのでもう一度観たいなぁ。石坂さんも機会があれば上映とおっしゃってたので期待したいですね。

次回予定だった「忘れな草」、日本での撮影でどんな映画が出来るか楽しみだったんですけどね。
残念です。

投稿: 周太太 | 2009年10月26日 (月) 10時09分

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