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2008年11月13日 (木)

「表裏源内蛙合戦」 シアターコクーン

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行くまで知らなかったんだけど、なんと上演時間4時間10分(休憩20分含)sign03
一昨日の乱歩歌舞伎が意外にも短かったので不思議な感じ。普通は歌舞伎のほうが長くて新劇は短い目だからね。

蜷川幸雄演出で朝比奈尚行音楽、シアターコクーンでつい買っちゃったけどやっぱり一番の心配は作者の井上ひさし。
彭浩翔映画の下ネタは平気なのに(ってか好きなのにww)、井上ひさしの下ネタは何で嫌なんだろう?
ま、今回は席が前過ぎて(B列)生生し過ぎた、ってのもあるかも。前の席はお目当ての役者さんが出てるときは嬉しいけどね。上川隆也や勝村政信は芝居がいいんであって彼ら本人のファンってわけじゃないからなぁ。
却って前過ぎて舞台全体を見渡せなくてちと観難かったわ。

蜷川演出らしく開場した舞台は幕が上がったままで裏の搬入口が丸見え。
衣装や小道具が置いてある舞台裏がそのまま、ってのもある意味お約束。
柝の音が入って舞台に灯が入ると出演者全員の口上。
篠原ともえって面白い(キャラ的に)と言うか頭のいい人だろうな、とは前から思ってたんだけど今回綺麗になったのでびっくり。
六平直政はいつもながら巧い人だ。そして出番が少ないけど朝比奈尚行さんが舞台に出ていたのも嬉しい。

井上ひさしで心配なことのもうひとつはこれ。
プロパガンダの巧い仕方は真実に少々の嘘を混ぜること、らしいが。
女郎が自分の身の上を嘆くってのはありかもしれないけど、女だから、って話の持って行きかたはおかしいんじゃないか、と。
その時代の評価はその時代の価値観でしなきゃいけない、ってのは歴史研究者にとって鉄則だそうだけど、小説だから、脚本だからその鉄則から外れてもいいとは言えまい。
源内の時代の花魁が女だから家族の犠牲になった、みたいな思考は出てこないだろうに、普通。
それって現代のフェミの考え方だよ。
そもそも吉原ってのはサロンとしての機能もあったんだから、花魁はただの女郎ではないのだよ。
廓言葉を止めさせて田舎の訛りでしゃべらせるなんて野暮の骨頂だろうに。劇中で馬鹿にされてたお金ですべて解決しようとしてる田舎侍とおなじだね。

ま、時代をどこかに設定しただけで中身は現代の話(ってかそれが明らかにわかる)のならこんなことはいう気はないんだけどね。
新劇ってのはそもそもが明治期の自由民権運動から始まって無知な大衆を啓蒙するためにわかりやすくお芝居で教える、ってものだから、ある意味こんな風にプロバガンダに使われるのは正しいんだけどさ。

このところ、歌舞伎を見に行ったほうが変な心配や引っかかりもなしに心から楽しめるってのはこの辺があるからなのかも。
いわゆる小劇場出身者はこの辺はどうなんだろうねぇ。
思想的なものって全然ない、よね?

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